交通事故抑止へ「パトカー」常駐 和気の国道沿い、備前署も理解

佐藤さん(左)が作った“パトカー”。和気町清水の国道374号沿いに置かれている

 備前市と岡山県和気町を結ぶ幹線道・国道374号沿いの土地(同町清水)に、取り締まりのパトカーを模した車両が置かれている。車の塗装や板金などに携わる男性が製作。備前署の理解も得ており、道行くドライバーの目を引いている。

 作ったのは、赤磐市の自営業佐藤時夫さん(78)。軽自動車に白と黒で色を塗り、パトカーそっくりに仕上げた。助手席には警察官に似た人形が座り、スピード超過などに“にらみ”をきかせる。昼夜を問わず、ルーフ部分に取り付けた赤色灯が回り、交通ルールの順守を促している。

 仕事などで備前市や和気町への行き来が頻繁にあるという佐藤さん。「少しでも交通事故が減るお役に立ちたい」と製作を思いついた。和気町で運送業を手がける知人を介し、今月上旬から置かせてもらっている。

 「“見せる警戒”で交通事故の抑止につながるのでは」と同署交通課。管内では、昨年12月に備前市の国道2号で、今年1月には和気町の国道374号でそれぞれ交通死亡事故が起きている。

 “パトカー”がある場所は片側1車線の直線で、スピードが出やすい地点。ユニークなアイデアによる取り組みは、運転に集中する効果を生み出すか―。

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