松田次生「“ゾーン”に入って無心で走れた。自分でもこのタイムはびっくり」【第1戦GT500予選会見】

 岡山国際サーキットで開催されている2023スーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』。4月15日の午後に行われたGT500クラス公式予選を終え、ポールポジションを獲得したMOTUL AUTECH Zの松田次生とロニー・クインタレッリが予選を振り返り、明日の決勝レースへの展望を語った。

ロニー・クインタレッリ

Q1担当/ベストタイム:1分29秒659

「午前中は雨が非常に多く、私達が持ち込んできたタイヤとは少し合わない部分がありました。ただ、午後のQ1に向けてだいぶ雨量が減ると、僕たちがメインで持ってきたタイヤがうまく機能するようになりました。Q1に関しては少し柔らかめのタイヤで行きましたが、最終的にタイムの伸びは思ったところまでは届かず。それでも十分にQ1を突破できました」

「とにかく……ここに来る前に(富士公式テストのクラッシュから)ニスモのスタッフの皆さんがクルマを直すためにすごく努力してくれました。こうやってポールポジションを獲ることができ、23号車のスタッフにすごく感謝しています」

「(ミシュランのウエットでの特徴を問われ)公式練習の時のような雨が多いセッションでは少し苦手な部分があります。普段のフルウエットのときであればハイドロもでないし熱も入る。だから多過ぎない雨からダンプコンディションまで、幅広くすべての状況でカバーできていると思う。ミシュランはかなりいいタイヤを作ってくれていると思います」

「天気予報を見るといろいろな予報がありますけど、おそらく明日の決勝はドライでスタートできると思います。とにかくポールポジションを活かして、強いレースをしたいと思います」

松田次生

Q2担当/ベストタイム:1分27秒860

「午前中は少しコンディションが悪くて、僕自身1周も走れない状況でした。(公式練習後の)FCYテストでも、大雨でアウトインくらいしかできず。いつもは僕がQ1を担当するのですけど、さすがに1周も走っていないということで、今回はQ2を担当することになりました」

「そんななか、ロニー選手がQ1ですごくいいタイムを出してくれて。僕は走っていない状況だったのでどういうふうにタイヤを暖めるかとか、どう走っていいかが本当に想像できなかったのですけども、ロニー選手にQ1のタイヤの暖まり方を聞いて、なんとなくイメージトレーニングをしました。それでQ2のウォームアップから最後のラップまで、すごくいいかたちでタイムを伸ばすことができました」

「最後の1周はタイヤも結構厳しかったのですけど、ただそれでも毎周いいかたちでタイムを上げられたので、ミシュランタイヤ、そしてロニー選手の言葉のとおり、23号車のスタッフに感謝します。みんながしっかりとクルマを直してくれて、そしてエンジニアとも常にミーティングしてこのクルマを仕上げてきたので、それがこういうかたちで結果となって良かったと思います」

「緊張はどんなレースでもするのですけど、やはり公式練習を走っていない中で、ロニー選手がQ1でトップとなると『これは負けられないな』というプレッシャーで『Q2行くの嫌だなぁ』と思ったのですけど(笑)。(普段担当する)Q1の重圧も結構激しいので、『Q2はダメでも8番手だし』と開き直って行ったのが逆に良かったかもしれないですね(笑)」

「ただ、走っていると自分の中では手応えがあったので、その手応えを信じて、プッシュし続けました。結構危ないシーンもありましたけど、逆に『まだそこまで攻められるんだな』ということも実感できたので良かったです」

「(2番手に1.175秒の差を築けた理由を問われ)やはりいろいろコンディションの差はあるとは思うのですけど、しっかりと適切なタイヤをチョイスができたので、それが一番大きかったです。あと、今日の予選はかなり緊張していたのですけど、すごく“ゾーン”に入っていて……無心で走れたので、自分でもこのタイムには少しびっくりしています」

「明日も今日みたいに波乱の天候になるとは思うのですけど、しっかりと僕たちのやるべきことをしっかりやって、ロニー選手と一緒に、表彰台の真ん中に立てるように頑張ります」

2023スーパーGT第1戦岡山 GT500クラスのポールポジションを獲得した松田次生とロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z)
2023スーパーGT第1戦岡山 ポールポジション会見に出席した篠原拓朗/蒲生尚弥/松田次生/ロニー・クインタレッリ

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