トルコ地震 キリム収益で支援 宮崎市で展示販売会

ムラートさんが本場トルコで吟味したキリムが並ぶ展示会。売り上げの一部はトルコ・シリア大地震の被災地での学校建設に使われる

 トルコ・シリア大地震の被災地を支援しようと、トルコ出身のエンシジ・ムラートさん(47)=福岡市=が、中央アジアの伝統織物「キリム」の展示販売会を宮崎市船塚1丁目のギャラリー陶花で開いている。18日まで。売り上げの一部はトルコ政府を通じて支援金に充てられる予定で、「一日も早い復興を目指したい」と話している。
 2003年に来日したムラートさんは妻寛子さんが小林市出身。キリムの輸入販売を手がけ、同ギャラリーでは11年から毎年キリム展を開いている。
 遊牧民が主に羊毛で作るキリムはタペストリーや敷物など用途が広く、多様なデザインが特徴。会場には、本場でムラートさんが買い付けた約千点が並ぶ。
 地震発生から2カ月たち、「報道で取り上げられることも減ってきた」とムラートさん。知人や友人9人が亡くなり、連絡がつかない人もいるという。「復興には数十年単位の時間がかかるのでは」と見通す。
 会場には募金箱も設置しており、現地の学校建設に充てられる。「教育は国の礎。子どもたちに笑顔と日常を取り戻してほしい」と願う。

© 株式会社宮崎日日新聞社