江戸時代から続く伝統行事「大田原屋台まつり」が15日、大田原市の中心市街地で始まった。初日の宵まつりでは、小雨が舞う中、金燈籠(かなどうろう)交差点で9台の屋台がおはやしなどを競う「ぶっつけ」が繰り広げられ、町は熱気に包まれた。
大田原神社の例大祭の付け祭りとして始まった春の風物詩。新型コロナウイルスの影響で中止や規模の縮小を余儀なくされたが、4年ぶりに本来の形に戻しての開催となった。
午後7時過ぎに絢爛(けんらん)豪華な9町の彫刻屋台が同交差点に集結。大勢の見物客が詰めかける中、屋台同士がぶつかるほどに近づき合い、笛や太鼓でおはやしを競演した。
祭りの実行委員長小倉正敏(おぐらまさとし)さん(82)は「4年ぶりに金燈籠交差点でおはやしの音が響き渡った。雨の中だったが、今まで以上にみんな張り切っていた」と復活を喜んでいた。
16日は本まつりが行われ、午後6時半から同交差点で9町のぶっつけが披露される。周辺は午前10時~午後8時15分に交通規制が行われる。