陸自ヘリ、5人発見2人死亡確認 海底100m、不明者なお捜索

陸自ヘリ事故の現場海域に展開する海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」。「飽和潜水」による捜索を再開した=16日午前10時47分、沖縄県・池間島から撮影

 沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、陸自は16日、宮古島の西隣にある伊良部島の北約6キロ、水深約106メートルの海底から搭乗者とみられる5人を発見したと発表した。うち引き上げられた2人は巡視船で宮古島の港に運ばれ、陸自の医官が死亡を確認した。残る3人は海底に残された状態となっている。機体の胴体部分も見つかった。損壊した状態という。遺体の身元確認を急ぐ。

 同日朝、深い海での作業を可能とする「飽和潜水」と呼ばれる特殊技術を活用した捜索活動を再開して見つけた。17日以降も海底に残された3人の引き上げのため、飽和潜水を続行するほか、潮流などを踏まえ、周辺海域で引き続き不明者の捜索を続ける。機体の引き揚げは、民間サルベージ会社が実施する方向で調整を進める。

 陸自によると、5人を見つけたのは午前8時半ごろで、海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」から飽和潜水でダイバーが入り、目視で確認した。

陸自ヘリ事故の現場海域に展開する海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」(右)=16日午前8時43分、沖縄県・池間島から撮影

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