[Wリーグ ファイナル] 最終クォーターに集中力を見せたENEOSがシリーズをタイに。決着は明日、4月17日

4月16日、Wリーグファイナル第2戦が武蔵の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)にて行われた。前日の第1戦はトヨタ自動車のディフェンスが効果を発揮。前半38-17と21点のリードを奪うと、後半ENEOSの反撃をしのぎ切り55-47勝ち星を挙げた。「我慢できるチームになった」とチームの成長を語ったトヨタ自動車の大神雄子HC。一方「どんな形でも一戦目を勝ちたかった」と1戦目を落としたENEOSの大黒柱・渡嘉敷来夢は悔しさを表した。

第1戦の後半のパフォーマンスを出だしから続けることで、何とか勝ち星をタイに持ち込みたいENEOS。実際、前半17得点に抑えられたENEOSは、逆に後半はトヨタ自動車を17得点に抑える好ディフェンスを見せていた。迎えた第2戦もお互いハードなディフェンスを繰り広げる。しかし、第1戦との違ったのは、両チームともにそれを上回るオフェンスで得点を重ねていったこと。トヨタ自動車は山本麻衣が、ENEOSは長岡萌映子が3Pシュートを立て続けに決めてチームを引っ張る。「1プレー、2プレーが勝敗を分ける」と前日に渡嘉敷が語った通りの展開で、37-36とトヨタ自動車が前半を終えて1点のリード。

長岡は3P3本含む17得点で勝利に貢献

後半に入っても両者一歩も譲らずに51-51と同点で最終クォーターへ。ここからさらにすごみを増したのがENEOSディフェンス。激しいプレッシャーからボールを奪いファストブレイク。さらには渡嘉敷がインサイド、続いてハイポストからゴールを沈め残り7分を切ったところで61-53とリード広げる。これまでのクォーターはENEOSが5点、6点とリードするとトヨタ自動車に追い付かれる展開だったが、最終クォーターは高田静、長岡が3Pシュートを決めるなどして、食い下がるトヨタ自動車を振り切って74-65で勝利。ファイナルの対戦成績を1勝1敗とし、明日、4月17日に決着を持ち越すことに成功した。

4Q、ENEOSのプレッシャーの強いディフェンスに対して「個で攻めてしまった部分があります。最後までチームで攻められるように」とトヨタ自動車の馬瓜ステファニー。スティールからのファストブレイクを決めたENEOSの林咲希は、「ガード陣がプレッシャーをかけてくれ相手が嫌がっていたので、そこからの動きをずっと見ていた」と、相手のミスを狙っていた。

勝てば優勝が決まる最終日に向けて、トヨタ自動車の山本は「ディフェンスやリバウンドでのチームのルール、自分たちのバスケットをやり続けられれば勝てる」とコメント。

ENEOSの渡嘉敷は「初戦負けた後も、そこから二つ勝てばいいとチームメイトには話していました。今日以上に自分がエネルギーを出していきたい」と両チームともに必勝を期している。

© 日本文化出版株式会社