難病への理解、歌で広がれ 紫外線で皮膚障害の患者支え10年 兵庫・明石の声楽家夫妻、5月に演奏会

3月の鳥取公演で歌う諏訪部さん(左)と二星さん

 紫外線で皮膚障害が起こる難病「ポルフィリン症」の患者を支援しようと、兵庫県明石市の声楽家夫妻、諏訪部匡司さん(40)、二星美紀さん(42)が5月4日、同県西宮市高松町2の県立芸術文化センターでコンサートを開く。2013年から始めて10周年。当事者が舞台で語る場面もある。(松本寿美子)

 厚生労働省の統計によると、同症で医療費助成の認定を受けた特定医療費受給者証所持者は47人(2021年度末時点)。患者数はもっと多い。夫妻は鳥取県境港市の患者兄弟との出会いから、毎年同市と明石市でコンサートを開く。署名活動も支援し、15年には指定難病に認められた。

 公演では、来場者アンケートで反響が大きかった沢田研二さんの「勝手にしやがれ」をはじめ、オペラの名曲など計15曲を披露。夫妻の音楽教室や鳥取の小学生から大学生まで23人による合唱団「心会(こころえ)」も歌う。約15分、団員が同症の症状などを紹介し、兄弟も加わって話すコーナーもある。

 夫妻は「日光を避けるための格好など、病気への理解を広めたい」「子どもたちの歌の成長も聞いてもらいたい」と話す。午後2時開演。2千円(当日2500円)、高校生以下500円。

 抽選で20人を招待。住所、名前、電話番号と「チケット希望」と明記し、メール(tadashisuwabe@gmail.com)で申し込む。23日締め切り。

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