塩谷の日々輝学園に最高賞 22年度全日本学校関係緑化コンクール

田植えを体験する生徒たち

 栃木県環境森林部は、2022年度全日本学校関係緑化コンクール(国土緑化推進機構主催)の学校環境緑化の部高校で、塩谷町大宮の日々輝学園高が最高賞に当たる特選(文部科学大臣賞)に選ばれたと発表した。同校はこれまで同コンクールで入賞を重ね、16年度に準特選を受賞している。長年の活動が評価され、今回初めて特選の栄誉に浴した。

 同校は通信・単位制の特長を生かし、体験学習を重視した独自の教育システムづくりに取り組んできた。5ヘクタールの敷地に本校舎などが建ち、1.4ヘクタールの学校農園・林が隣接。恵まれた自然環境を生かし、1〜3年の生徒たちは普通科でありながら特別活動を中心に年23時間の緑化活動を行っている。

 活動は四季を通じて実践する。生徒は教師、技能員らの指導を受けつつ、稲田で田植え、日本古来の田のガス抜き、稲刈りを体験。また農園で育てた大豆の収穫とみそ造りを行う。絶滅危惧種のオキナグサを育て、種を採取する保護活動にも携わっている。

 同校は県から同コンクールに推薦された20、21年度にも入選するなど近年評価を高めている。小椋龍郎(おぐらたつろう)理事長は「体験学習と緑化活動を重ねてやっていくことが適切だったと確認できた。町や地域の方々の力添えに応えられる結果をいただいた」と喜ぶ。

 今回のコンクールで県内の学校で表彰を受けるのは同校のみ。同校は6月4日、岩手県で開催される全国植樹祭で表彰される。

 

みそ造りを体験する生徒たち

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