故郷で再起誓う 陸上の都築さん(田辺工業高・山梨学院大卒)

練習に励む都築勇貴さん(和歌山県田辺市上の山1丁目の田辺スポーツパークで)

 田辺工業高校出身で3月に山梨学院大学を卒業した都築勇貴さん(22)が故郷の和歌山県田辺市で陸上競技を続け、全国規模の大会で上位を目指している。高校では全国駅伝に出場するなど活躍したが、大学では思うような結果を出せなかったといい「もう一度勝負したい」と、再起を誓う。

 田辺工業高では陸上部の主将として全国高校駅伝やインターハイに出場。山梨学院大に進学し、男子1500メートルでは4年時に3分47秒02を記録して和歌山県記録を更新した。一方で度重なる足首のけがに泣かされ、目標の一つだった箱根駅伝には一度も出場できなかった。

 大学卒業後に帰郷し、昼間は田辺市内の会社で働きながら、タナベスポーツプラザ(TSP、田辺市宝来町)の所属選手として競技を続けている。

 8日には、熊本市であった金栗選抜記念陸上中長距離大会の男子1500メートルにTSPの所属で出場し、3分55秒04を記録した。「これからもっと練習して、走る距離も伸ばしハーフマラソンやフルマラソンにも挑戦したい」と前を向く。

 都築さんが本格的に陸上競技を始めたのは高校から。同学年には、田辺工業高から順天堂大に進学して箱根駅伝などで活躍し、今春からトヨタ自動車で競技を続けている野村優作さん(22)がいる。親友であり、高校時代からしのぎを削ったライバルだ。

 「(彼と)同じ舞台に立ちたいという思いもある」と都築さん。競技を続けられるのは会社の理解や高校時代の指導者らの協力も大きいといい「感謝の気持ちを忘れず、少しでも地元を盛り上げられる走りをしたい」と話している。

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