センシンロボティクスとフジタ、「トンネル坑内自動巡視ドローンシステム」のPRISM試行を実施

本施行は、国土交通省が公募した「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」で選定されたプロジェクトという。

試行工事の概要

技術の概要

  • トンネル坑内自動巡視ドローンシステム
    トンネル工事で行われている巡視・点検等の施工管理、遠隔臨場による段階確認・立会等の業務において、ドローンの自律制御による飛行支援機能を活用。
  • トンネル坑内自律飛行ドローン
    飛行制御にLiDAR取得情報を利用し、非GNSS(全球測位衛星システム)環境かつ屋外と比べて暗いトンネル坑内においても、障害物検知や回避飛行により安全で安定した自律飛行を実現。
  • 坑内全線の網羅的な巡視
    ドローンに搭載した360度カメラで坑口から切羽までの連続的な映像を取得し処理を行うことで、クラウドを介して遠隔拠点において坑内全線をVR空間内で巡視・点検が可能。
  • 切羽の遠隔(無人)点検
    発破後や掘削完了後にカメラや熱赤外線の各センサーなどを搭載したドローンを切羽まで自律飛行させることで、高精細な画像、映像等を取得し、人が切羽に近接せずに安全に詳細点検を実施。
  • 遠隔臨場ドローンシステム
    飛行中のドローンのカメラ映像をリアルタイムに配信して、遠隔拠点からトンネル坑内の現状把握、点検を実施。

導入の効果

  • 1.作業時間、作業人員の縮減
    自律飛行ドローンによる情報収集とクラウドでの自動データ処理により、従来、人が行っていた作業と比較し、作業時間を75%、作業人員を87.5%縮減。
  • 2.安全性の向上
    従来は目視で点検する必要があったが、自律飛行ドローンで切羽後方100m以上からの点検が可能となった。また、リアルタイムに遠隔拠点へ切羽の状況を共有可能。
  • 3.品質の確保・向上
    従来の目視や写真情報の他、ドローンにより高精細な画像、温度情報の取得が可能。また取得データから次掘削の作業指針、対策工の検討資料としての活用が可能。
  • 4.施工管理の効率化・高度化
    従来に比べ迅速な情報共有が可能となり、施工管理の効率化、高度化を実現。

▶︎センシンロボティクス

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