オオサンショウウオ 住宅街で保護 倉敷、雨で上流域から流されたか

倉敷市玉島地区で見つかったオオサンショウウオ

 倉敷市玉島阿賀崎の住宅街を流れる水路で国特別天然記念物のオオサンショウウオが見つかり、住民が保護した。

 16日朝、水路の清掃で泥かきなどをしていた地元住民たちが見つけた。体長約60センチ。「茶色く平たい生物が、のそのそと歩いていた。まさか倉敷にいるとは」と現場にいた藤井明さん(72)=同市=は驚く。約1.5キロ南に瀬戸内海が広がるため一時的に保護した。倉敷市教委が今後、放流するという。

 「オオサンショウウオの岡山県内の生息地は本来は北部。雨による増水で上流域から流されたのでは」と県教委。水温が低く、身を隠す石や岩が多い山あいの淡水を好むだけに、藤井さんは「今回は災難だったかもしれないけど、放流後は人の少ない場所で暮らしてほしい」と願う。

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