本や図書館 親しむ機会に 糸魚川市内3図書館「ぬいぐるみのおとまり会」 預けた愛用が「お仕事」

 糸魚川市内の3図書館で19日まで、「ぬいぐるみのおとまり会」が行われ、子どもたち愛用の縫いぐるみが図書館で過ごしている。

図書館のおとまり会に参加している縫いぐるみたち(同)

 15日から4泊5日の日程で各図書館が預かり、この間、子どもたちのために絵本を選んだり、貸し出し業務など図書館の仕事を体験したりする。その様子を職員が撮影し、写真をアルバムに収めて、最終日に縫いぐるみを迎えに来た子どもたちにプレゼントする。
 同様の催しは子どもの読書活動の促進、本に親しむ機会などとして全国の図書館で広まっている。同市の図書館では初めて実施。3図書館の統括責任者の品田郁絵さんは「子どもたちが図書館を身近に感じ、図書館の仕事も知ってもらうきっかけになれば」と願う。

子どもたちがお気に入りの縫いぐるみと一緒に紙芝居や大型絵本を楽しんだ(糸魚川市民図書館)

 小学生以下を対象に募集し、市民図書館は15人、能生図書館は4人、青海図書館は6人の申し込みがあった。
 同市一の宮1の市民図書館では初日、幼児から小学生まで、それぞれお気に入りの縫いぐるみを抱いて来館。縫いぐるみに名札を付け、一緒に紙芝居や大型絵本などの読み聞かせを楽しんだ後、「また迎えに来るからね」と職員に預けた。中には「何回お泊まりするの?」と寂しそうにする姿も見られた。
 図書館が大好きで母親とよく訪れているという金子珠々乃ちゃん(3)は、いつも一緒に寝ているクマの縫いぐるみにハイタッチをして「頑張ってね」と声を掛けた。
 同市の図書館窓口等業務は、昨年10月から株式会社図書館流通センター(本社東京都)に委託。今後も糸魚川の地域に合った催しなどを考え、取り組んでいきたいとしている。

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