和歌山市で岸田文雄(きしだふみお)首相に向けて爆発物が投げつけられた事件を受け16日、自民党の茂木敏充(もてぎとしみつ)幹事長が応援に駆けつけた栃木県足利市の街頭演説会場は厳重な警備体制が敷かれた。
市議選の自民公認候補が演説した路上では、警察官が金属探知機で聴衆らをボディーチェックするなど、周囲に物々しい雰囲気がただよった。
茂木氏は街宣車を背にして立ち、足元には防弾用のシールドが置かれた。四方を警察官が囲み、近づくことを制限された聴衆は、車道を挟んだ反対側の歩道に並んだ。候補陣営によると、会場の配置について県警の指示があったという。
茂木氏は演説で和歌山の事件に触れ「選挙戦の最中に暴力事件が起こるのは極めて許しがたい。決してひるまず、断固として乗り越えるとの思いで選挙に臨む」と強調した。