チームスポーツにおいて、一緒に戦うチームメイトたちの存在は絶対に欠かすことができないものだ。
ただ、味方なのに喧嘩になってしまうこともある。ここでは、サッカー界に残る仲間同士のバトルをあらためて紹介しよう。
サディオ・マネ vs ルロイ・サネ(2023年:バイエルン)
4月12日に行われたCLマンチェスター・シティ戦で3-0と惨敗したバイエルン。試合後のロッカールームで2人は衝突し、マネがサネを殴った。
マネにはバイエルン史上最高額の罰金30万ユーロ(4400万円)と出場停止が科されることに…。
唇が腫れあがったサネだが、「黒いクソ」という差別的な発言をマネにしたという噂については断固否定している。
ロベルト・レヴァンドフスキ vs キングスレイ・コマン(2019年:バイエルン)
2人はトレーニング中に衝突すると口論から殴り合いに発展した。
コマンにイラついていたレヴァンドフスキの発言からバトルが勃発し、チームメイトたちが何とか引き離したとか。
当時のニコ・コヴァチ監督は、両者の喧嘩を認めたうえで、互いに謝罪したと説明。2人に罰金を科されることはなかった。
リー・ボウヤー vs キーロン・ダイアー(2005年:ニューカッスル)
サッカー史に残る悪名高き事件。2005年のアストン・ヴィラ戦でそれは起きた。
試合中にもかかわらず、味方同士で殴り合ったボウヤーとダイヤ―は2人そろって退場に…。
仲裁に入った当時ヴィラのギャレス・バリーは「こんなのは見たくないし、見たこともない」は呆れ返り、ニューカッスルの主将アラン・シアラーも「お前らはクソだ。クラブを愚弄してる」とブチ切れた。
ダイヤーによれば、ビルドアップについての見解の相違が喧嘩の原因だったとか。後に両者は謝罪している。
クレイグ・ベラミー vs ヨン・アルネ・リーセ(2007年:リヴァプール)
ご存知ゴルフクラブ事件。
チームでホテル滞在中だった際にそれは起きた。酔っぱらったベラミーがリーセにしつこくカラオケで歌うことを迫ったことでいさかいに。
その後、寝ていたリーセの枕元にゴルフクラブを持って現れたベラミー。リーセは「サッカー人生が終わっていたかもしれない」一撃で足を狙われるも、間一髪で回避…。
ベラミーは「ムショ行きになっても構わねぇ!俺のガキには学校でもなんでも行ける金はある。やってやる!」と息巻いていたとか。
ニクラス・ベントナー vs エマニュエル・アデバヨール(2008年:アーセナル)
事件はトッテナムとのカーリングカップ準決勝2ndレグで起きた。
ガナーズが1-5で惨敗した一戦でベントナーとアデバヨールがいさかいに。
その後、謝罪したアデバヨールだが、マンチェスター・シティ移籍後にベントナーとの不和を認めている。この時は指(中指を突き立てるポーズ?)を見せられたことが対立の原因だったそう。
また、アーセナルのロッカーにはスニーカーなどを履いて入ってはいけないというルールがあったが、ベントナーがそれを全然守らなかったことにもイラついていたとか。
ジョーイ・バートン vs ウスマヌ・ダボ(2007年:マンチェスター・シティ)
稀代のワルとして知られたバートン。劣悪な環境で育ったこともあり、素行の悪さは尋常ではなかった。
練習中の乱闘でダボに網膜剥離の怪我を負わせる衝撃的な事件を起こす。この件は裁判になり、彼は有罪判決も受けた。ただ、後年のインタビューで攻撃はダボから仕掛けてきたものだったと主張している。
「やられたらやり返す。自分はストリートで育った。喧嘩になったらルールはない。俺はモンスターじゃないし、戦いも好きじゃない。だが、人は自分で自分を守る。問題は俺が3回殴ったこと。だが、やってきたのはあっちだ」。
オグチ・オニェウ vs ズラタン・イブラヒモヴィッチ(2010年:ミラン)
ともに195cmと超巨漢同士の闘いは練習中に勃発。
イブラが自伝で明かしたところによれば、険悪な雰囲気になった際に自らの「最悪タックル」をきっかけにバトルに発展したとか。
2人とも巨人のような体躯をしていることもあり、チームメイトやスタッフ総出で引き剥がすほど壮絶なものだったそう。
この他、イブラヒモヴィッチはあのガットゥーゾを(遊びで)ゴミ箱に放り込んだほか、アヤックス時代にはミドにハサミを投げつけられる(当たってはいない)など数々の武勇伝を持つ。