数々の作品に出演した名優が死去 日本でもおなじみの英国紳士「オペラの怪人」などで好演

映画『蜜の味』『オペラ座の怪人』やドラマ『秘密情報部 トーチウッド』などで知られる英国の名優マーレイ・メルヴィンさんが90歳で死去した。

マイケル・ケインやスタンリー・キューブリックらと共に「ドクター・フー」のスピンオフ『秘密情報部-』への出演で高い評価を得ていたベテラン俳優で、12月に転倒で入院し、回復することなく4日に息を引き取った。

テアトロ・テクニスのクリエイティブ・ディレクター、ケリー・キリアコス・マイケル氏は、マーレイの死をツイッターで次のように投稿した。「俳優、演出家、シアター・アーキビストであるマーレイ・メルヴィン氏の死去を発表しなければならないのは、とても悲しいことです」

「彼は12月に転倒し、そこから完全に回復することはありませんでした。14日(金)、セント・トーマス病院にて90歳で亡くなりました」

「私の最も親しい友人の一人で、彼を知る多くの人々から惜しまれることでしょう」

この発表後に寄せられた多くの賛辞の中には、『ドクター・フー』の脚本家、ラッセル・T・デイヴィスのものがあり自身のインスタグラムでこう語っている。「マーレイ・メルヴィン(1932-2023)、安らかにお眠りください。『トーチウッド』の素晴らしい悪役ビリスを演じ、その役を愛していた!すばらしい演技だった」

「彼は自分のアイデンティティに対する理解が大きく変化した世紀を生き、尊厳と気品と機知をもってそれを成し遂げた」「彼が送ってくれた最後のメールの文末は『ご自愛下さい。まだ余裕がないよ』と書いてありました」

「賢い人でした。安らかにお眠りください」

1932年8月10日にロンドンで生まれ、1961年シェラー・ディレイニーの同名戯曲を映画化した『蜜の味』でゲイの美術学生ジェフリーを演じ、英国アカデミー賞最優秀新人賞とカンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞して一躍有名になった。ジョーン・リトルウッドのシアター・ワークショップ社の主要メンバーとなった後、マイケル・ケインと共演した1966年の『アルフィー』、スタンリー・キューブリック監督の大作『バリー・リンドン』、2004年の『オペラ座の怪人』などの映画に出演。あ最近では2017年の『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』でチャーリー・ハナム、ロバート・パティンソンらと共演していた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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