再審請求を棄却されたフェラーリが声明を発表「失望したが、FIAの決定を尊重する」/F1第3戦

 スクーデリア・フェラーリは、2023年F1第3戦オーストラリアGPでカルロス・サインツに科されたペナルティを見直すよう求めたが、この請求が棄却されたことを受けて声明を発表した。

 オーストラリアGPの決勝レースの57周目、4番手で2度目のリスタートを迎えたサインツは、3番手のフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)に衝突した。これによりアロンソは順位を落とし、サインツには衝突の責任があるとして5秒のタイムペナルティが科された。

 しかし同じ周に発生した別の2件のアクシデントについてはいずれもペナルティは出ず、スチュワードがサインツの件とは異なる対応を行ったとしてフェラーリのフレデリック・バスール代表はペナルティを見直すことを求めFIAに請願書を提出した。

2023年F1第3戦オーストラリアGP 2度目のリスタートでカルロス・サインツ(フェラーリ)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が接触。アロンソはスピンを喫した

 フェラーリはスチュワードが裁定を下した時点では入手できなかった“新しい重要な関連要素”として、2度目のリスタート後のサインツ車のテレメトリーデータ、サインツや他のドライバーの証言などを提出した。しかしこれらはその要素とは見なされず、フェラーリの請求は棄却された。

 これを受けてフェラーリは公式ツイッターで声明を発表。内容は以下のとおりだ。

「2023年オーストラリアGPでカルロス・サインツに科されたペナルティに関して、FIAが我々に再調査の権利を認めなかったことを受け入れる。当然ながら我々は失望しており、特に最後のリスタート時に発生した特殊な状況と複数のインシデントという観点から判断を再調査するのに十分で重要な新しい要素を提出したと考えていた」

「しかしながら、我々はこのプロセスとFIAの決定を尊重する。我々は今、FIA、F1、そしてすべてのチームとともに、我々のスポーツにふさわしい最高レベルの公平性と一貫性を確保するため、取り締まりをさらに改善することを目的としたより幅広い話し合いに臨みたいと思っている」

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