米下部ツアーで予選落ち続き 桂川有人のメンタルはいま

米下部ツアーで戦ってきた桂川有人(撮影/桂川洋一)

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 事前情報(19日)◇PGM石岡GC(茨城)◇7039yd(パー70)

大志を抱いて向かった先の壁は高い。昨年の予選会を通じて参戦した米下部コーンフェリーツアー。今季5試合に出場した桂川有人が決勝ラウンドを戦ったのは1回だけ。前週テキサス州での「ヴェリテックスバンク選手権」も予選落ちし、16日(日)には帰国して今大会の準備を早々に始められたのも、なんだか口惜しい。

下部ツアーの開催地は多岐にわたる。3カ月あまりで米国本土をはじめ、パナマ、コロンビア、チリにも出向いた。痛感しているのは経験の乏しさ。「向こう(海外の)の選手が回ったことのあるコースに(自分が)慣れていない。ドッグレッグも結構あって、狙うポジションの選択肢がいくつかあるコースがいっぱいある。選手によって狙い方が違って、そういう差を感じた」と初見のコースを攻略できないでいる。

もちろん、今ある実力差も感じてやまない。「(海外選手は)グリーンに向かうにつれて強い。向こうの選手もミスはたくさんするけれど、その中で耐える。『そのパーパットが入るんだ』、『ドライバーでそんなに曲げたのにパー獲るんだ』と思うし、彼らは(その展開で)バーディを獲って流れを悪くしない」。精神的にも技術的にもタフなプレーを目に焼き付けてきた。

前年優勝者として日欧共催試合へ(撮影/桂川洋一)

そう苦しい戦いが続いても、PGAツアー昇格を目指すライバルたちとのサバイバルレースは、いまなお気持ちが高ぶる。「挑戦していること自体を楽しんでいるというか、意味を感じている。新たな挑戦として行っているので、予選落ちすると悔しいですけど、プラスには考えられています」。今季の限定的な出場権を繋げるかは微妙なラインでも、気持ちは滅入っていない。

ディフェンディングチャンピオンとして迎える今大会は、24歳にとって今年初の国内ツアー。「正直、なかなか思うようなプレーができていないけれど、この試合も大事な試合」。欧州ツアー経由でのPGAツアー行きも視野にあっていい。(茨城県小美玉市/桂川洋一)

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