衆参5補選は大激戦!情勢と構図を解説!自民党は何勝何敗?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年4月19日に公開された動画のテーマは……衆参補選大激戦!自民党は何勝何敗?

ゲストにJX通信社の米重克洋氏をお招きし、4月23日に行われる5つの衆参補欠選挙の情勢について語っていただきました。

報道各社の情勢調査から見えることとは?

【このトピックのポイント】
・山口4区以外は情勢調査の結果が報道各社によって違いが生じている
・情勢調査の結果のズレは接戦の証拠。各選挙区激戦が予想される
・衆参補選は解散時期を左右する政局の分かれ目

各選挙の候補者情報は下記をご覧ください。
衆議院議員補欠選挙(千葉5区)はコチラ
衆議院議員補欠選挙(和歌山1区)はコチラ
衆議院議員補欠選挙(山口2区)はコチラ
衆議院議員補欠選挙(山口4区)はコチラ
参議院議員補欠選挙(大分選挙区)はコチラ

衆参5補選 情勢調査は4選挙区で接戦を報じる

4月23日に行われる5つの衆参補欠選挙の情勢について、共同通信社は4つの選挙区で接戦、山口4区は自民党の吉田氏が引き離すと報じています。

米重氏によると、山口4区以外は新聞社によって情勢調査の内容に違いが生じているとのことです。

たとえば千葉5区。JX通信社と千葉日報が合同で行った調査では共同通信社と候補者の順番は同じものの、表現は異なります。(情勢調査における表現の違いについてはこちらの記事もご覧ください。【関連】選挙報道のふしぎ 情勢調査用語「やや先行」「横一線」って何?

千葉5区は各党が候補を立てているため、構図的には自民党有利に見えます。しかし、実施の理由が自民党議員の不祥事による辞職ということもあり、英利アルフィヤ氏が自民党支持層を固め切れていないという背景があります。

今後支持層をどこまで固め切れるかという判断の違いが、情勢調査の違いに表れているようです。

和歌山1区や参院大分に関しては、新聞社によって候補者の順番が異なるものがあります。山口2区では共同通信社とJX通信社で表現の違いが生じています。

米重氏はこの状況について「報道各社で情勢判断が入れ違うのは接戦である時」とコメント。「めちゃくちゃ大きな差がついている状況ではないのだろう」と分析しました。

衆参5補選 各選挙区の顔ぶれ

千葉5区

千葉5区の候補者は下記の通りです。

・英利 アルフィヤ氏(自由民主党)
・岡野 純子氏(国民民主党)
・岸野 智康氏(日本維新の会)
・織田 三江氏(政治家女子48党)
・矢崎 堅太郎氏(立憲民主党)
・斉藤 和子氏(日本共産党)
・星 健太郎氏(無所属)

元自民党の薗浦氏が「政治とカネ」の問題で辞職したことに伴い実施される千葉5区の補欠選挙。定員1であれば野党としては候補を一本化するのがこれまでの戦い方でしたが、今回は党勢拡大を狙い各党が候補を擁立している状況です。

米重氏「野党は足並みが全くそろわないまま選挙に入ったということですね」

和歌山1区

和歌山1区は4名が立候補しています。

・門 博文氏(自由民主党)
・林 佑美氏(日本維新の会)
・山本 貴平氏(政治家女子48党)
・国重 秀明氏(日本共産党)

米重氏は「事実上自民と維新の一騎打ち」と解説。和歌山1区は国民民主党の岸本氏が和歌山県知事選挙に出馬したことで実施される補欠選挙です。

門氏はこの和歌山1区で岸本氏に敗れ続けていた候補。ここを門氏が守り切るのか、あるいは林氏が維新の大阪での勢いを和歌山でも体現するのかどうかが注目されます。

米重氏「和歌山県内の自民党の政局にも影響する非常に重要な要素として注目される戦いです」

山口2区

山口2区は2名が立候補しています。

・岸 信千世氏(自由民主党)
・平岡 秀夫氏(無所属)

岸氏は引退を表明した岸信夫前防衛大臣の長男で、安倍元総理の甥にあたる人物です。

平岡氏は元々山口2区で当選を重ね、民主党政権下では法務大臣を務めたこともあります。一度は引退したものの、今回野党系候補として出馬することになりました。

米重氏「世襲を果たそうという与党側の候補に対してまかりならんということで、野党が地元のビッグネームを連れ出す形でまとまって戦っている」

山口4区

安倍元総理の死去に伴って行われる山口4区補選では、5名が立候補しています。

・有田 芳生氏(立憲民主党)
・吉田 真次氏(自由民主党)
・竹本 秀之氏(無所属)
・大野 頼子氏(無所属)
・渡部 亜衣氏(政治家女子48党)

自民党は元下関市議会議員の吉田氏を安倍氏の後継候補として擁立。安倍昭恵氏も応援に回っているとのことです。

立憲民主党が擁立した有田氏は90年代後半から2000年代前半にかけて統一教会やオウム真理教といった新興宗教の問題をテレビで追求してきたジャーナリスト。

米重氏は立憲民主党の戦略について「勝ちに行くというよりは、山口4区という象徴的な選挙区で安倍政権の問題点を問題提起することを狙って有田氏を擁立したのでは」と分析しました。

参院大分

参院大分補選では2名が立候補しています。

・吉田 忠智氏(立憲民主党)
・白坂 亜紀氏(自由民主党)

大分はもともと社会党が強く、参院選1人区の中でも野党が比較的強い選挙区です。そのような背景のなか、立憲民主党は旧社民党の党首だった吉田氏を擁立しています。

一方で、自民党からは公募で選ばれた新人の白坂氏が立候補しています。

自民党は何勝何敗?

米重氏は5つの補欠選挙の自民党の結果について「一番あり得るのは2勝3敗」「次にあり得るのは3勝2敗」と予想。勝ち越すか負け越すかで2つの結果には非常に大きな違いがあります。

勝ち越した場合には元々自民党の議席だった選挙区を守り切ったことになり、岸田政権にとっては上々の結果と言えます。そうなると解散総選挙が現実味を帯びてくると米重氏は分析。

一方で負け越した場合には、回復傾向にある内閣支持率の勢いがそがれることとなり、解散時期を自民党側でコントロールすることは難しくなると考えられます。

米重氏「今後の政局の大きな分水嶺になる選挙だと思います」

動画本編はこちら!

激戦!?衆参補選5選挙区の構図と見どころを米重氏が解説!

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