「穀雨」もち麦の穂膨らむ 岡山県内は霧に包まれ暖かな朝に

そよ風を受けて揺れるもち麦の穂=20日午前9時6分、岡山市東区升田

 20日は二十四節気の一つで、田畑を潤す春の雨が降るころとされる「穀雨」。岡山県内は前日の雨で湿った空気が冷やされて濃い霧が発生したため、地表の熱が奪われず、暖かな朝となった。

 岡山地方気象台は同日未明から正午前にかけて県内全域に濃霧注意報を発表。岡山市内は視界が一時1キロ前後となるなど各地で白いベールに覆われた。朝の最低気温は高梁市14.9度、津山、玉野市14.4度、岡山市中心部13.8度など全16観測地点で平年を8.2~3.7度上回り、5月上旬~6月上旬並みだった。

 「ふるいち農園」(岡山市東区升田)の畑(0.9ヘクタール)では、一面に広がるもち麦の穂が膨らみ始めており、吹き渡るそよ風を受けて揺れている。農園代表の古市清さん(58)=岡山市東区=は「春先から気温が高く例年より早く穂が出て生育が進んでいる。あとは適度に雨が降ってくれれば」と話した。

 同気象台によると、午後から晴れ間が広がり、気温が上昇する見込みで「夏日(25度以上)となる地域もありそう」と予報している。

霧に覆われた岡山市中心部=20日午前9時3分、岡山市北区柳町の山陽新聞社本社ビルから

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