『ルノー・スポール』の名を冠した最後の限定車『メガーヌR.S. ウルティム』発売

 4月20日、ルノー・ジャポンは、ルノーのスポーツモデルの開発やモータースポーツ分野の活動を担ってきた『ルノー・スポール』の名を冠する最後のモデルとして、限定車『メガーヌR.S.ウルティム』の受注を開始したと発表した。

 メガーヌR.S.は、ルノーが誇るコンパクトスポーツ。これまでニュルブルクリンク北コースでは最速記録にも挑戦し、2019年にはメガーヌR.S.トロフィーRが、現在とは計測が異なるも、当時の量産FF車最速となる7分40秒100を記録していた。

 そんなメガーヌ R.S.にフランス語で“究極”を意味する限定車『メガーヌR.S.ウルティム』が登場した。このモデルは、モータースポーツではお馴染みのブランドである『ルノー・スポール』の名を冠した最後のモデルとなる。

 ルノー・スポールは1976年に設立された。数多くの栄光を勝ち取ってきたF1をはじめとしたルノーのモータースポーツを担う組織として、ルノーの技術開発、ブランドイメージ向上に大きく貢献してきた。しかし、その役割が今後ルノーグループの新たなスポーツブランドであるアルピーヌに引き継がれることとなったため、『ルノー・スポール』ブランドはその役割を終えることになったという。

 その名を冠した最後の限定車『メガーヌ R.S. ウルティム』は、設立年の1976年にちなみ、全世界で1976台が販売される。コーナリングスピードの向上を目的にロールを抑えたシャシー、トルセンLSD、前輪アルミ製ハブ/鋳鉄製スリット入りブレーキディスクなど、クローズドコースでのスポーツ性能を高めたメガーヌR.S.トロフィーの性能と装備を受け継ぎながら、ルーフとボンネットに配されたロザンジュをモチーフとしたブラックマットストライブ、ブラックアウトされたロゴ、1本当たりの重量がメガーヌR.S.トロフィーのホイール比で2kg軽量なブラックの19インチアロイホイール『フジライト』を採用。スポーティさが強調されたエクステリアデザインとなった。

 そしてセンターコンソールには、ルノー・スポールモデルのテスト/開発ドライバーで、ニュルブルクリンクの市販FF車の最速記録を樹立したロラン・ウルゴンのサイン入りシリアルプレートが装着される。

「メガーヌR.S.は、私の15年におよぶルノー・スポールでの仕事を象徴するモデルだ。メガーヌ2フェーズ2の登場以降、前輪駆動スポーツカーのリーダーであり続けるために、車の性能を絶えず向上させてきた」とウルゴン。

「ニュルブルクリンクでの最速記録は、忘れられない挑戦であり、情熱、アドレナリン、興奮に満ちたものだった。そして今、メガーヌR.S.ウルティム──私はこの素晴らしい物語の最後を飾るバージョンにサインできることを特に誇りに思う」

 メガーヌR.S.ウルティムには6速MTと電子制御6速AT(6EDC)のふたつのトランスミッションが設定される。メーカー希望小売価格は6,590,000円だ。

“ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム”のロゴ
ルノー・メガーヌR.S.ウルティム
ルノー・メガーヌR.S.ウルティム
ルノー・メガーヌR.S.ウルティム
『メガーヌR.S. ウルティム』に装着されるロラン・ウルゴンのサイン入りシリアルプレート

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