<金口木舌>現場で情報を得る楽しみ

 きょうは大潮。一般的に満潮時に向かって魚が良く釣れるとされる。週末とあって、仕事が終われば海へ向かう「いゆくゎーさー」(釣り人)も多いのでは

▼最近愛用しているのは潮の干満時間だけでなく風向きや風速、波高などを表示するアプリ。先日も使っていたら「BI」表示なる機能を見付けた。説明によると「爆釣(ばくちょう)指数」だそうで、登録した釣り場ごとに釣れる確率を多様なデータに基づき算出していた

▼「なんて便利な」と思う半面、引っかかる部分も。釣り人はポイントに通っては特性を調べ、狙いの魚種の回遊時間や食い気が上がる時間帯などの法則を見付ける。これがまた面白いのだ

▼最近は地図アプリで海岸線の上空写真を見て「これは」という場所を現地確認し、自分の釣り場リストに入れている。この“探検感”がいい

▼便利な世の中になった。でも、ビッグデータや技術とどこまで付き合うのが心地よいかは人それぞれ。技術の恩恵にあずかりつつ、最後は頭の引き出しをフル稼働して「マイBI」で行き先を決めたい。

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