赤ちゃん遺棄事件 女(19)は来日して半年… 勤務先の社長が取材に応じる 妊娠には気づかず、日本語はあいさつ程度

広島県東広島市の空き地に赤ちゃんの遺体を遺棄したとして、ベトナム人技能実習生の女(19)が逮捕された事件で、女は来日して半年だったことが勤務先の社長への取材で分かりました。

この事件は18日、東広島市安芸津町の空き地で生まれて間もない男の子の赤ちゃんの遺体が放置されているのが見つかり、近くに住むベトナム人技能実習生の女(19)が逮捕されたものです。

女が技能実習生として働いていた水産会社の社長が20日夜、取材に応じました。

水産会社の社長
「真面目で素直で仕事もよくがんばっていただいていたので、このようなことになってしまったこと、非常に驚いております」

社長によりますと、女は去年10月、来日し、11月からこの会社で海藻の選別や洗浄作業の仕事を担当していました。

これまで、会社には妊娠に関する相談や申し出はなく、社長は顔を合わせていても妊娠には気づかなかったということです。

女は会社の2階にある寮の1人部屋で生活をしていました。社長とは、簡単なあいさつ以外は、日本語の堪能なほかの実習生を介して会話をしていたといいます。

正月には故郷を離れて過ごす実習生たちと餅つきをするなど、「相談しやすい環境」を作るためにイベントをしていて、今週末もバーベキューをする予定だったということで、社長は肩をおとします。

水産会社の社長
「ちょっと何か自分自身もできたことはあったのじゃないかとは思うところもあるのですが、ただただ、亡くなった赤ちゃんには申し訳ないというふうに思います」

捜査関係者によりますと、女は「妊娠が分かれば帰国させられるかと思った」などと供述しているということです。

警察は赤ちゃんが遺棄された時期や事件のいきさつを調べています。

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