PDFはなくなったけど… オープンデータサイト、秋田県が新たに開設

公共データの利用促進につなげようと、秋田県は「オープンデータカタログサイト」を開設した。コンピューターでの処理が難しいPDFファイルは除外し、活用しやすいデータを増やした。GIS(地理情報システム)で扱えるように緯度経度情報を備えた学校リストなども追加。ただ、印刷用レイアウトのExcelファイルをそのまま公開しているケースも散見され、質の向上という課題は解決していない。(デジタル編集部・斉藤賢太郎)

秋田県はこれまで、県公式サイトの「オープンデータカタログ」というページで県有データを公開していた。秋田魁新報が昨年6月時点で調べたところ、175件のオープンデータのうち約4割が活用しにくいPDF・文書ファイルのみだった。佐竹敬久知事は翌7月の記者会見で、県の現状を「他県に比べ相当遅れている」とし、改善を図る考えを示していた。

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新サイトは今年3月下旬に開設。4月20日時点で「行財政」「教育・文化・スポーツ・生活」「人口・世帯」などの分野ごとに計187件のオープンデータを公開している。Excelファイル(XLSX、XLS)が149件で最も多く、約8割を占める。さまざまなソフトウエアで活用しやすいCSVファイルも53件ある。

PDFファイルは機械での判読に不向きで、活用が難しいため除外した。一方、県公式サイト内の各部署のページでは引き続き公開している。

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