沖縄・コザ 幼い息子を持つ17歳のアオイ 直面する社会の過酷な現実 「遠いところ」予告

2023年6月6日より沖縄で先行公開、7月7日より全国公開される映画「遠いところ」の、予告編が公開された。

予告編は、沖縄のコザに生きる17歳のアオイと親友の海音が年齢を偽ってキャバクラで働いていることに対する、「あんた達二人は、沖縄の恥だ」という”おばぁ”の痛烈なひと言で始まる。2歳の息子のいるアオイにとって、貧困、若年出産、家庭内暴力、少年犯罪などの沖縄が抱えている問題は日常だった。生活費がなくなり父に会うと「キャバクラでも何でも働いて稼ぎなさい」と絶縁され、アオイの働くキャバクラをガサ入れした警官からは突き放される。さらに、酒に溺れる夫のマサヤをいさめようとするが暴力を振るわれてしまう。

ガサ入れされたキャバクラでは働けなくなったアオイだが、ついにはすさんだ生活を見かねた保護観察官に息子を奪われてしまう。ただ「普通に生きたい」と願い、厳しい現実から逃げることすらできないがアオイ。終わりには、「どっか行きたい。遠いところ」というアオイの言葉で締められている。

「遠いところ」は、沖縄のコザを舞台に、幼い息子と夫との3人暮らしをする17歳のアオイが、社会の過酷な現実に直面する姿を描いた作品。映画初主演となる花瀬琴音がアオイ役で映画初主演を務め、アオイの友人の海音には映画初出演となる石田夢実、夫のマサヤには「衝動」の佐久間祥朗が起用されている。監督は、「アイムクレイジー」で長編デビューした工藤将亮。「遠いところ」は長編3作目となり、4年に渡り沖縄で取材を重ねて脚本を執筆し、全編沖縄での撮影を実施した。

【作品情報】
遠いところ
2023年6月9日(金)より沖縄先行公開 7月7日(金)より全国順次ロードショー
配給:ラビットハウス
©2022 「遠いところ」 フィルムパートナーズ

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