食事も映画鑑賞も“フラット”に 金谷拓実の積み重ねは日常生活から

金谷拓実は首位に2打差で決勝ラウンドへ(撮影/奥田泰也)

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 2日目(21日)◇PGM石岡GC(茨城)◇7039yd(パー70)

金谷拓実がいま、心がけていること。「同じスピードで生きられるように」というテーマは、ゴルフ場においてのみとは限らない。「ご飯を食べるときも、映画を観るときも」。歩行中や会話中、速さや心拍数を極力安定させることを日常生活から考えてやまない。

ひとつのストロークへの過剰な一喜一憂がいずれ大きなトラブルを招く。「良くない時、ミスをするとき、速くなるのはスイングだけかなと思っていたんですけど、そうじゃなくて、やっぱりルーティンだったり、素振りのスピードだったり、クラブを抜くスピードも慌てているように感じた」。どんなときも自分のペースを崩さない。プロ転向から2年が経過した24歳は、いっそう意識を高く過ごしている。

心をいつもフラットに(撮影/奥田泰也)

その姿勢は確かに好成績にもつながり、今大会は予選ラウンドを通算8アンダー5位で通過した。初日から「66」を連発。この日の5バーディ、1ボギーには「ショットはすごくいい感じに来ている。パッティングが入らなかったですけど、最後にいい締めくくりができたのであしたに繋がると思う」と振り返り、最終18番でのチップインバーディを静かに喜んだ。

2月、アジアンツアーの「インターナショナル オマーン」で優勝。海外ツアーの壁に何度跳ね返されようとも、あきらめず挑戦を続けてきた証しだ。

欧州ツアーの選手が上位に並ぶリーダーボードで、首位と2打差は日本勢で堂々の最上位にいる。「とにかく良いプレーをして、たくさんバーディを獲っていきたい」。煮えたぎる闘志はやはり胸の中にしまい込んだ。(茨城県小美玉市/桂川洋一)

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