G7倉敷会合 成功を願い鏡開き 22日開幕へ歓迎レセプション

歓迎レセプションで鏡開きをする各国の閣僚ら

 先進7カ国(G7)労働雇用相会合が22日、倉敷市で2日間の日程で開幕する。21日には各国閣僚が現地入りし、エクスカーション(視察)など公式行事がスタート。歓迎レセプションも開かれ、地域の繊維産業をテーマにしたファッションショーや高梁川流域の食材を使った料理でもてなした。

 レセプションは地元官民を中心とした推進協議会が主催し、議長を務める加藤勝信厚生労働相をはじめ、参加国や国際機関の代表者ら約150人が出席した。協議会長の伊東香織市長が「胸襟を開いた議論に向け、地元の食事や酒などを楽しんでほしい」、伊原木隆太知事が「会議が実り多いものになることをお祈りする」とあいさつ。鏡開きを行い会合の成功を願った。

 ファッションショーでは学生服やデニムの衣装をまとったモデルが次々と登場し、地域のものづくりの基盤をつくった繊維産業の変遷を紹介。出席者には祭りずし、千屋牛といった地元食材をふんだんに使った料理が振る舞われた。

 レセプションに先立つ視察では、閣僚らの一行が市内の小学校や企業を訪問。労働環境改善に尽力した倉敷ゆかりの実業家・大原孫三郎や地域に集積する製造業について理解を深めた。

 同市でのG7閣僚会合は、2016年の教育相会合に次いで2回目となる。今回の主要テーマは「人への投資」で、脱炭素など環境に配慮したグリーン化やデジタル化への対応のほか、新型コロナウイルス感染収束後の「ポストコロナ」、リスキリング(学び直し)による人材育成などを議論する。成果は23日に共同宣言としてとりまとめる。

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