品薄の状態が続いている「ポケモンカード」に対し公式が謝罪。生産体制の継続強化、および不足商品の再生産と出荷を強化へ

株式会社ポケモンは4月14日(日)発売のポケモンカード、「スノーハザード」と「クレイバースト」について品薄の状態が続いている事態を受け、公式サイト上にて謝罪文を投稿した。

文章では「お買い求めいただけなかったお客様にはご不便をおかけし、心よりお詫び申し上げます。」と謝罪し、今後は生産体制の継続強化、および不足商品の再生産と出荷を進めていくと伝えている。

(画像はポケモン「品薄への対応状況について」より)

品薄となっている「スノーハザード」と「クレイバースト」は、発売中のNintendo Switch用ソフト『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下、ポケモン スカーレット・バイオレット)に登場するポケモンたちがラインナップされた拡張パックだ。パック内には同作で新たに登場した伝説のポケモンや「テラスタルポケモン」などを収録している。

なかでも、本パックには目玉キャラクターとして『ポケモン スカーレット・バイオレット』で人気を誇る「ナンジャモ」のカードがイラスト違いで2種類、収録されていることから多くの注目を集め、発売当時は一時Twitterトレンドの上位をポケモンカード関連のワードで独占していた。

しかし、トレンド上に上がった理由はただ発売を祝して話題になったわけではない。内容をよく見てみると、パックを求めて深夜から行列をなして並ぶいわゆる“転売屋”が悪い意味で注目を集めていたのだ。Twitter上では行列のあまり警察が出勤したとの報告も飛び交い、一時「警察沙汰」のワードもトレンド入り。そのため、一般ユーザーからは「ポケモンカードが買えない」との投稿も相次ぎ、泣く泣くフリマアプリで“転売屋”から購入するユーザーの投稿も見られた。

(画像はポケモン「品薄への対応状況について」より)

フリマアプリ上では、話題のカード「ナンジャモ」の「SR」レアリティが約6万円で取引されており、同名のカードで最上位となる「SAR」レアリティともなると初日の相場は約26万円で取引。カードショップやフリマサイトでのポケモンカード史上で歴代最高となる額を叩き出した。

実際、ポケモンカードゲームにはコレクターが多く、人気のあるキャラクターやかわいい絵柄のキャラクターはプレミア化されるまでの期間が早い。3月に登場したパックにおける人気キャラクター「ミモザ」の「SAR」レアリティカードは初期相場が約5万円であったものの、本記事の執筆時点では約10万円以上もの価格で取引されている。上記のように、レアカードを引き当ててしまえば簡単にお金を手に入れられる点へ目をつけた“転売屋”による買い占めは後を絶たない。

パックの買い占め・転売は以前から問題となっており、昨年11月にはポケモンカードを狙ってカードショップへ侵入し、ショーケースを破壊してカードを奪う空き巣被害も報告。1枚で数万円以上もするカードが複数盗まれるなど、カードショップの空き巣被害は全国で増加の傾向にあり、現状の大きな問題となっている。

最近では買い占め対策として、店頭でポケモンを遊んでいないと解けないクイズを出題することで正解しないと購入できないようにしたり、購入制限を設けたりする店舗も多くなってきたようだが、まだまだ品薄の状態が続きそうなポケモンカード。

転売価格で購入するのではなく、正規店で購入するよう心掛けよう。

<この記事は電ファミからの転載です>

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