
2022年に国内で生産された冷凍食品の出荷額が7639億円となり、1964年の統計開始以降で過去最高となったことが、日本冷凍食品協会の調べで21日、分かった。21年に続き、カット野菜など家庭用が好調。「簡便化ニーズの高まりを受けて需要が定着した」(同協会)とみる。外食や給食の再開で業務用も続伸した。
22年の冷凍食品の国内生産額は前年比4%増。物価高による値上げも影響し、これまで最高だった1999年の7499億円を上回った。生産量は1%増の約160万トン。
内訳を見ると、家庭用は3・7%増の4061億円で3年連続で増えた。中でも、カット野菜など農産物が9%増と、伸び幅が大きい。家庭内調理が定着したフライドポテトなどジャガイモが大幅に伸長した他、ホウレンソウも高水準だった。
業務用は4・4%増の3578億円。コロナ禍で落ち込んだ20年から約300億円回復した。
財務省の貿易統計によると冷凍野菜の輸入額は39%増の2822億円、数量は7%増の115万トン。ジャガイモやブロッコリー、エダマメが増加した。国内シェアの大半を占める輸入品の価格が高止まりする中、国内産地は供給力を高めていくことが鍵になる。