注目の激戦が23日決着 党首ら来県、衆院和歌山1区補選

 衆院和歌山1区補欠選挙(選挙区=和歌山市)は23日、投開票日を迎える。野党から議席を奪還したい自民と、統一地方選前半戦で勢いに乗る日本維新の会は、党首らが複数回、駆け付ける激しい総力戦となっている。

 国民民主党に所属していた前衆院議員、岸本周平氏の知事転身に伴い、後任を決める選挙。この議席は岸本氏が2009年に自民から奪い、守り続けていた。今回の補選は、衆院の千葉5区、山口2、4区の補選と合わせ、岸田政権の中間評価の一つとも位置づけられている。

 和歌山1区には自民元職の門博文氏(57)、維新新顔の林佑美氏(41)、共産新顔の国重秀明氏(62)、政治家女子48党新顔の山本貴平氏(48)が出馬している。

 自民は22日、岸田首相が爆破事件以来、2回目の応援に立つほか、小池百合子都知事も駆け付けた。期間中には茂木敏充幹事長や萩生田光一政調会長、菅義偉前首相らも訪れた。一方、維新は馬場伸幸代表や吉村洋文共同代表がそれぞれ3度も応援に入るなど、幹部を次々と投入。共産も穀田恵二国対委員長や市田忠義副委員長が応援に訪れた。

 門氏は「私は和歌山のために働く政治家」と強調。維新を念頭に「大阪の政党に和歌山を任せられない。大阪に乗っ取られる訳にはいかない」と声を張り上げている。

 林氏は「大好きな和歌山のお役に立ちたい」といい「特別な支援を受けた企業、団体、組合に配慮した政治ではなく、クリーンな政治、しがらみのない政治がしたい」と訴える。

 国重氏は「岸田内閣が異次元とも言える軍事費拡大を進めている」と批判。維新にも議席を渡すわけにはいかないといい「戦争の準備ではなく平和の準備を」と支持を求めている。

 山本氏は「NHKを見ても見ていなくても全く同じ受信料」といい、公平負担の実現を訴えている。また、若い女性の政治参加の促進も公約に挙げ、支持を呼びかけている。

■県内で6市町議選

 統一地方選後半戦の6市町議選も23日に投開票される。

 すさみ町議選の定数は、人口減少などを理由に今回から1減の9。現職8人、元職1人、新顔2人の計11人が立候補している。

 23日は午前7時から午後6時まで、町内15カ所で投票を受け付ける。開票作業は午後8時から、同町周参見の町総合センターで始まる。町選管によると、作業が順調に進めば、9時半ごろには当落が判明する。

 新宮市議選は現職10人、新顔7人の計17人が定数15の議席を争っている。市選挙管理委員会によると、開票作業は午後8時10分から始まり、10時半ごろに確定する見込み。

 このほか、和歌山市、橋本市、高野町、湯浅町の市町議選がある。

 すさみ町議選と新宮市議選の立候補者は次の皆さん。(届け出順。投票日現在の満年齢、党派・現元新別、かっこ内数字は当選回数)

■すさみ町議選(定9―候11)

  上田 順太 65 無元(2)   間所 正好 69 無現(2)   岡本 克敏 70 無現(6)   堀谷 伸二 63 無現(4)   吉田 靖広 63 無現(1)   中嶋  淳 64 無現(2)   竹本 直美 71 共現(5)   浜中 誠也 44 無現(2)   岸  正嗣 70 無現(2)   尾﨑  貢 62 無新   山本  正 73 無新

■新宮市議選(定15―候17)

  東原 伸也 57 自現(4)   小川 峰男 73 共新   湊川 大介 61 無新   浜田 雅美 57 無現(3)   三栗 章史 59 無現(3)   竹内 弥生 62 無現(1)   大石 元則 68 無現(2)   福田  讓 73 無現(4)   榎本 友子 63 公新   百村 匡洋 35 無新   中山 忠吏 53 無新   岡﨑 俊樹 38 無現(1)   吉良 康利 50 無新   榎本 鉄也 66 公現(4)   大坂 一彦 59 無現(1)   月輪 匡克 55 無新   大西  強 79 無現(4)

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