近代巨匠の自画像や風景画ずらり 瀬戸内市立美術館で特別展開幕

巨匠の自画像など名品が並ぶ「近代巨匠絵画展」の会場

 近代絵画の名品を集めた特別展「近代巨匠絵画展―自画像・裸婦から見る日本洋画の変遷と杉山寧」(瀬戸内市立美術館、山陽新聞社主催)が22日、瀬戸内市牛窓町牛窓の同美術館で開幕した。初日から熱心な美術ファンが訪れ、名だたる画家らの優品に見入っていた。

 国内で洋画商の草分けとされる日動画廊(東京)のコレクションを中心に61点を展示。日本の近代洋画では、明治を代表する高橋由一や「麗子像」で知られる岸田劉生、戦後に活躍した鴨居玲らを取り上げる。若き日の岸田の自画像は、柔らかい女性像とは違った精悍(せいかん)な表情を巧みな陰影で表現している。

 昭和の日本画壇をけん引した巨匠・杉山寧の風景画や、ピカソ、シャガールら海外作家の自画像なども並ぶ。同市の来場者(77)は「誰もが知る有名な画家の作品ばかりで、絵に引き込まれてしまう」と話していた。

 6月18日まで。月曜休館。毎週木、日曜午後1時半から学芸員らのギャラリートークがある。

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