菅井八段、藤井六冠下しタイ 叡王戦5番勝負、1勝1敗に

第2局を終え、感想戦で局面を振り返る菅井八段(右)と藤井叡王=日本将棋連盟提供

 将棋の菅井竜也八段(31)=岡山市=が藤井聡太叡王(20)=竜王、王位、棋王、王将、棋聖との六冠=に挑む第8期叡王戦5番勝負の第2局が23日、名古屋市の名古屋東急ホテルで指され、先手番の菅井八段が115手で藤井叡王に勝利。シリーズ成績を1勝1敗のタイに戻した。

 振り飛車党のエース菅井八段、居飛車党で「現役最強」の呼び声高い藤井叡王と、将棋の二大戦法を代表するトップ棋士2人がぶつかった注目のシリーズ。第1局を後手番で落とした菅井八段にとって、先手番にめっぽう強い藤井叡王を相手に、先後が入れ替わる第2局は落とせない一戦だった。

 菅井八段は飛車を7筋に振る「三間飛車」、藤井叡王は居飛車に構え、互いに玉の守りを固めた持久戦模様で開戦。藤井叡王の仕掛けに柔軟に対応した菅井八段が早期にペースを握り、中盤以降も慎重な指し回しで終始リードして押し切った。持ち時間は各4時間で、菅井八段は27分残し、藤井叡王は使い切った。

 叡王戦5番勝負は1日制で、先に3勝した棋士がタイトルを獲得する。第3局は5月6日、名古屋市の料亭「か茂免」で指される。

菅井八段 自分なりにうまく指せた

 あまり研究していない局面になり、中盤は難しかったが、自分なりにうまく指せた。第3局も精いっぱい頑張る。

藤井叡王 凡ミスで形勢損ねた

 早い段階で凡ミスを出し、形勢を損ねてしまった。もっと読みの精度を高めて次局以降に臨みたい。

© 株式会社山陽新聞社