4期目を目指す現職に新人が挑む一騎打ちとなった南足柄市長選は、現職の加藤修平氏(74)が接戦を制し、元商工会長で不動産管理会社社長、新人の笠井進氏(58)を破った。
加藤氏はこれまでの3期12年で「財政を健全化させ、子育て支援拠点施設を新設するなど切れ目のない子育て施策に力を入れてきた」と実績をアピール。新たな企業誘致や定住促進を掲げ「市民が安心、安全に暮らせて魅力あるまちづくり」を訴えた。各自治会の後援会組織は衰えを知らず、推薦を受けた自民党、公明党などの支持層を固め盤石の態勢を崩さなかった。
笠井氏は「少子高齢化が進み人口減少に歯止めがかからない中、このままでいいのか。現状の市政にスピード感がない」と強調。民間企業での経験や市商工会長経験を踏まえ訴え、子育て支援や、市の文化・歴史を生かした観光施策などを掲げた。子育て世代や移住者、リベラル層を中心に支持の広がりを狙ったが、現職の壁は厚く、崩すことはできなかった。