【統一地方選挙】神奈川・湯河原町長選挙 冨田幸宏氏が5選、新人破る

5期目の当選を確実にし、万歳する冨田氏(中央)=23日午後10時35分ごろ、湯河原町内

 現職と新人の一騎打ちとなった湯河原町長選は、いずれも無所属で現職の冨田幸宏氏(65)が新人の元町議土屋由希子氏(40)を破り、5選を果たした。

 冨田町政を巡っては、町が町税滞納者リストを町議会に提供していたことなどへの批判が集まった一方、追及していた土屋氏も自らが真鶴町の選挙人名簿を不正に撮影して第三者に提供していた問題について、厳しい目が向けられていた。

 冨田氏は5期目を「集大成」として、政界引退する決意を選挙前から公言。経済界や保守地盤を固め、地元経済の復興や子育て支援拡充を公約に掲げて「最後だからこそできる仕事がある。政治の安定と町政の信頼を失うわけはいかない」と多選批判をかわした。

 組織力で劣る土屋氏は、子育て支援と教育の拡充を重点施策に据えて浮動票の獲得を狙ったが、思うように支持が広がらなかった。

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