長崎市議選は森さんトップで初当選 統一地方選後半戦

初当選を確実にし、万歳をして喜ぶ森恭平さん(中央)=23日午後11時30分、長崎市江戸町の選挙事務所

 統一地方選後半戦の長崎、佐世保、大村3市議選と、西彼長与、時津、東彼東彼杵、川棚、北松小値賀5町議選は23日夜から24日未明にかけ、新議員が続々と決まった。当選者たちは支援者らと歓喜に浸る一方、人口減対策や経済活性化など山積する地域課題を前に決意を新たにした。
 40議席を57人で争う大混戦となった長崎市議選。市民一人一人との「対話」に価値を置き、若い仲間と共に草の根で支持を広げた森恭平さんが、トップ当選を飾った。
 まちづくり分野の人脈や知見は広い。上京し、全国の商店街活性化を図る会社で働いた後、大学院で都市計画を学んだ。2016年、地元長崎に戻り再就職。休日には市中心部の未来像などを同世代と語り合い、県庁舎跡地や空き家の活用を実践した。
 その中で感じた「活動の限界」。行政に提案しても物事が進まない。でも社会の価値観は刻々と変化している。「市民の声を柔軟に取り入れる市政をつくりたい」と出馬を決意した。
 長崎に息づく歴史や文化の継承、斜面地や港の活用などの政策を演説や交流サイト(SNS)で丁寧に説明。理念に共感した大学生らも続々と陣営に加わった。
 当選を決め「たくさんの市の課題を一つ一つ丁寧に(解決)していきたい」と笑顔で誓った森さん。35歳の若き政治家がスタートラインに立った。

© 株式会社長崎新聞社