爆笑問題・太田光、「社会的に意義がある殺人なんてない」安倍元首相襲撃事件の報道姿勢を反省するも物議

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4月23日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)で、岸田文雄首相(65)襲撃事件について特集した。MCの爆笑問題・太田光(57)が政治家テロへの報道の姿勢を反省したものの、視聴者からはさらに批判が集まる事態になっている。

昨年7月の安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件から約9ヶ月で再び起こってしまった政治家へのテロ行為。容疑者の木村隆二(24)本人のツイッターと思われるものには、現状の政治に対する不満が投稿されていた。再び起きたテロ事件に、容疑者の人物像をマスコミがどこまで掘り下げるか、その動機に共感する人が出てきてしまい、三度同じ事件が起きてしまうのではないかといった声も上がっている。

この問題に太田は、「こんだけ大きな事件だし報道せざるをえない」と断言したうえで安倍元首相銃撃事件については、数日後に行われた選挙特番で事件についても触れたといい、「誰も、おそらくあれが正しい放送だったかどうかっていまだ(わからない)。あんな経験をしたことは古い人でもいないわけだからね」と完全に試行錯誤での放送だったことを明かした。

しかし太田は「一方でやっぱり殺人というものを否定することをもっともっとやるべきだったかなっていうのは、自分の中で言い切れなかった」と告白し、「社会的に意義がある殺人なんてない」ときっぱり。テロ加害者については「今までうんざりするほど出てきた凡庸な単なる殺人者でしかないってことをもっともっと言えたかなっていうのはあります」と反省を口にしていた。

過去に何度も安倍元首相の国葬や旧統一教会について炎上発言を繰り返してきた太田だが、こうした反省の弁に視聴者からは、「一般的な『殺人』にも否定すべき話であり、安倍氏とか岸田首相が相手だからと特段ボルテージあげては余計」「容疑者の人物像や動機の報道はともかく、テレビ局自体の報道姿勢を考えるべき」「こういうことを再度起こさせるんやから、マスゴミの罪は重い」など、さまざまな声が寄せられていた。

安倍首相の銃撃事件をめぐっては、背景にあった旧統一教会問題が浮き彫りになったため、確かにテロ行為に対する非難・批判が置き去りの形になっている。一部からはテロ行為を賛美する声も上がったために今回の事件が起きてしまったとする見方もある。なかなか日本では起きてこなかった政治家を標的としたテロだけに、テレビメディアも扱いが試行錯誤となっているようだ。

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