6年ぶり「オープンフェスタ」 串本の橋杭海水浴場

国の名勝・天然記念物「橋杭岩」を望む橋杭海水浴場で開かれた「橋杭ビーチオープンフェスタ」でシーカヤックを体験する参加者(23日、和歌山県串本町くじの川で)

 和歌山県串本町の南紀串本観光協会は23日、春から秋にかけてマリンスポーツも楽しめる同町くじの川の橋杭海水浴場の魅力をアピールする「橋杭ビーチオープンフェスタ2023」を開いた。イベントは悪天候やコロナ禍などの影響で、6年ぶりの開催。この日も風が強く予定通りの内容では実施できなかったが、会場ではフリーマーケットが開かれた他、参加者はシーカヤックやモデルロケットの打ち上げを体験した。

 橋杭ビーチオープンフェスタは、同海水浴場にあるビーチハウスでシーカヤックやスタンドアップパドルボード(SUP=サップ)といったマリンスポーツが4月から楽しめることなどをアピールしようと、2017年3月に初開催。その後も毎年計画していたが、悪天候で断念したり、コロナ禍で自粛したりして開催することができず、今回で2回目。

 観光協会では体験として、シーカヤックや複数人で乗ることができる「BIG SUP」、パラグライダーを使った「ふわっと体験」、同町田原にできた民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」にちなんだモデルロケットの制作・打ち上げを計画。ただ、強風の影響で、ふわっと体験とSUPについては中止し、シーカヤックも海水浴場前の海だけにエリアを限った。

 シーカヤックは県内外から訪れた22人が体験し、インストラクターからパドルの扱い方などを教わった上で保護者と子どもらが2人一組となって艇に乗り込み、海にこぎ出した。強い風で予定外の場所に流されてしまう一幕もあったが、大阪府藤井寺市から家族で訪れていた中学3年生の石井珠月さん(15)は「すごく楽しかった。また来たい」。串本町古座小学校3年生の浅利心結さん(8)も「初めてだったけど、上手にできた」と話した。

 モデルロケットの制作と打ち上げには小学生8人が参加。同町橋杭小学校3年生の石川翔大君(8)は「楽しかった。串本町から打ち上がるロケットも成功してほしい」と話した。

 観光協会の宇井晋介事務局長(67)は「今日は強い風の影響で予定していた通りにはいかなかったが、久しぶりに開催することができた。SUPもシーカヤックも常時体験できるので、ぜひ遊びに来ていただきたい。これからコロナ禍も明け、多くの観光客を迎えるための弾みになったと思う」と話していた。

モデルロケットを打ち上げる参加者

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