
第152回九州地区春季高校野球大会第2日は23日、熊本市のリブワーク藤崎台球場などで1回戦4試合があり、佐賀北などが勝ち上がった。鹿児島城西は大分舞鶴に3-6で敗れ、8強入りを逃した。
【評】鹿城西は3-3で迎えた9回、2死満塁から三塁打を浴びた。3回に浜田の二塁打で同点に、8回には明瀬の本塁打で再び追いついたが勝ち越せず。大分舞鶴は1~3番が複数安打を放ち、試合を優位に進めた。
■「負けてめっちゃ悔しい」
県大会1試合平均8.8得点の鹿児島城西が奪った点はたった3点だった。大分舞鶴の軟投派投手を最後まで攻略できない。攻撃で主導権を握れなかったチームは、9回表2死満塁から三塁打を浴び3失点。選手らは、自慢の打力を発揮できずに球場を去った。
相手右腕は球速120キロ前後で、変化球は100キロほど。だがカーブ、チェンジアップを織り交ぜ低めに投じる。鹿城西の三振はゼロだったがタイミングを外され、内野ゴロは9、フライアウトは16個。黒川主将は「チャンスで3、4点取れなかった。相手の投球術にはまってしまった」と悔しさをにじませた。
終始リードを許す展開だったが、闘争心は失わなかった。7回は田畑の二塁打で1点差に迫り、8回は主砲明瀬のソロ本塁打で同点に追いついた。9回裏は2死満塁と一打逆転の好機もつくった。佐々木誠監督は「最後まであきらめずにやってくれた」とねぎらった。
試合後のミーティングで、出番のなかった選手が訴えた。「負けてめっちゃ悔しい。俺も試合に出たい。出ている人はもっと自分の味を出せるようにしてほしい」。仲間の言葉が心に響けば、強くなる。