来春開校のFC今治高校ってどんな高校?講師にはあのスポーツコメンテーターも

来年4月に新設されるFC今治高校。学園長は、サッカー日本代表元監督で、FC今治の岡田武史会長が務めます。

現在、今治明徳高校には本校と矢田(やた)分校がありますが、来年4月からは、FC今治高校の「明徳校」「里山校」に名前が変わります。現在の矢田分校は、大学進学を目的としたいわゆる進学校の役割を担っていますが、これは明徳校に新設される「特進コース」に引き継がれます。

名前に「FC今治」とありますが、サッカーの学校になるわけではありません。

岡田武史学園長は、この学校の教育方針について「世界の歴史を動かすキャプテンシップを持った人材輩出を目指す」と述べています。

では、具体的なカリキュラムを見ていきましょう。

里山校の講師陣には、IT企業・サイボウズの青野慶久(よしひさ)社長やスポーツコメンテーターの古田敦也さんなど“エポックメーカー(=時代を変える偉業を成したと言える人物)”たちが名を連ねています。授業でも、午後に少人数での探究学習や、今治里山スタジアムなど“現場”で体験する授業が組まれる予定です。

では、学校が新しくなる背景にはどんな狙いがあるのか。

今治明徳高校は、少子化などの影響で30年前近く前から定員割れが続き、生徒募集に苦戦していました。そこで改革が必要と考え、愛媛県内外から生徒が集まる学校づくりを目指したということです。

一方、FC今治は「今治里山スタジアム」を中心に、今治市全体で“共助(助け合い)のコミュニティ作り”を目指していて、その中心となるような人材を育てたいという狙いもあるようです。

県外からの生徒募集に力を入れるということで、新たに個室完備の寮も作られます。

学校では、生徒が地域コミュニティとの交流を深めるため、1・2年生の間は寮で生活した後、3年生になったら寮を出て、地域の空き家を改修して住んだり、地元住民の家を間借りしたりすることなども想定しているそうです。

もう1つの「明徳校(現・本校)」では、不登校だった生徒たちのサポートを強化します。

現在でも、本校では不登校だった生徒の“学び直し”をサポートしていますが、来年4月からはカウンセラーを増やすほか、同じく不登校生徒の支援に取り組む今治高等学院と連携して生徒への個別対応を強化し、学び直しに留まらない“社会復帰”をサポートするコースを目指すということです。

FC今治高校は来年4月の開校に向け、里山校では新1年生80人を募集する計画で、オープンキャンパスも予定されています。
この新たな学校が今治にどんな人材を生み出していくのか注目されます。

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