茨城15市町村議、新人2割超 前回上回る 水戸と土浦 倍増

23日に投開票された統一地方選で、茨城県内15市町村議選の当選者のうち、新人が全体の2割を超えた。人数は前回と前々回を上回り、水戸や土浦では前回から倍増するなど一部では世代交代が進んだ。ただ、全体の平均年齢は60.84歳で、前回とほぼ同水準となった。

15市町村議選で当選した299人のうち、新人は65人だった。全体の21.7%に当たり、前回から3.4ポイント増。立候補した計107人のうち、60.7%が当選を果たした。

特に新人当選者が多かったのは水戸の10人、土浦が8人でそれぞれ前回から2倍増。牛久も同5人増の8人となるなど、都市部で世代交代が見られた。

■現職が74%占める
現職は222人で74.2%を占めた。立候補した計240人の87.9%が当選したものの、9割を超えた19年(94.4%)、15年(92.8%)を下回った。石岡、龍ケ崎、常総、五霞、美浦の5市町村では現職候補が全員当選。元職は12人が当選し、全体の4.0%だった。

■女性議員6人増加
女性議員は6人増えて53人となった。最多は水戸の8人で定数の3割弱。水戸に加え、2割を超えたのは日立と牛久(各6人)、土浦と古河(各5人)、結城(4人)の6市。一方で、行方は女性議員がゼロになった。立候補した計65人のうち、8割が当選した。

■自民・立民・維新増
党派別では自民、立民、維新が勢力を広げた。立民は4人増の7人。昨年12月の県議選で初めて議席を獲得するなど、県内でも党勢拡大を図る維新は2人増の4人。自民は7人増の18人が当選した。

15市町村議選の全てで計38人を擁立した公明は全員が当選。前回議席を増やした共産は5人減の19人だった。最多は無所属の206人。

■60~70代で過半数
年代別では70代が80人、60代が79人と多く、両世代で過半数を占めた。次いで多かったのは50代の67人、40代の43人など。

市町村別で見ると、平均年齢が最も若いのは水戸の54.8歳で、最も高いのは五霞の67.9歳。水戸、日立、鹿嶋、筑西で50代以下が5割超の一方、行方、五霞、利根、美浦の4市町村はいずれも60代以上が8割を超えた。

当選回数の最多議員は、日立の佐藤三夫氏(82)=無所属=で14回。最年少は筑西の現職、鈴木一樹氏(28)=無所属=で今回唯一の20代だった。

15市町村議選当選者年代構成

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