スーダン邦人、首都退避完了 家族含む希望者58人出国

ジブチの自衛隊拠点で入国手続きなどの説明を受けるスーダンからの退避邦人ら=24日(共同)

 政府は25日、アフリカ北東部スーダンの首都ハルツームで退避を希望していた全ての在留邦人の国外退避が完了したと明らかにした。自衛隊機が周辺国ジブチへ輸送した45人と、フランスや国際赤十字の協力を受けた13人の計58人が退避した。岸田文雄首相は「今後も関係国と緊密に連絡し、在留邦人の安全確保と必要な支援に全力を挙げる」と官邸で記者団に述べた。帰国に向けた調整が本格化した。

 松野博一官房長官は24日夕方の記者会見でスーダンの在留邦人は約60人と説明した。25日の会見では、比較的状況が安定している南部の国境付近に退避希望者が1人いるほか、退避を希望せず残留している人も少数いると明らかにした。

 残留者とは緊密に連絡を取り合っており、生命や身体に影響があるとの情報はないとした。退避者への対応に関し「希望に応じ、速やかな帰国のためできる限りの支援を行う」と強調した。

 退避を完了した58人は、邦人51人と外国籍の家族7人。

スーダンからの退避を希望する全邦人の退避完了について、記者団の取材に応じる岸田首相=25日午前、首相官邸
24日、ジブチの自衛隊拠点でスーダンからの退避邦人(手前)と面会する武井俊輔外務副大臣(右奥)(外務省提供・共同)
スーダン・ポートスーダン、ジブチ

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