まさか…女性客に異変「日本平和財団の巨額融資が当たった」 郵便局員ら直感で通報、説得して詐欺阻止

佐藤誠一署長(左)から感謝状を贈呈された森賢治局長(中央)と広瀬詩帆さん=朝霞署

 特殊詐欺の被害を未然に防止したとして、埼玉県警朝霞署は、和光市白子1丁目の和光白子南郵便局と同局の森賢治局長(54)、同職員広瀬詩帆さん(24)に感謝状を贈呈した。

 同署などによると、3月28日午後3時ごろ、同局窓口に和光市の無職女性(84)が訪れ、応対した広瀬さんに「ATMの振り込みの仕方を教えてほしい」と要請。広瀬さんが理由などを聞いたところ、女性は「スマホにメールが届き、記されたところに電話を入れると、『5万円を振り込めば、無償で8800万円の融資が受けられる』などと言われた」と話した。詐欺被害と直感した広瀬さんは森局長に報告。同局長が説得するとともに同署に通報したため、被害を未然に防止した。

 女性のスマホに送信されたメールは「日本平和財団」などと名乗り、「融資する権限が当たりました」などと書かれていたという。

 この日、広瀬さんは「普段の確認作業の徹底が未然防止につながったと思う。今後もお客さまの言動に気を付けて対応していきたい」と話した。

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