【2020年度 国内医薬品売上高ランキング】トップ3は「キイトルーダ」「オプジーボ」「タグリッソ」抗がん剤が上位独占

[vc_row][vc_column][vc_column_text]AnswersNewsが、製薬各社が決算で公表した製品別売上高などをもとに、2020年度の国内売上高が50億円以上の医療用医薬品182品目をランキングしました。1位はMSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」。1183億円を売り上げ、2年連続のトップとなりました。2位は小野薬品工業の同「オプジーボ」で、3位はアストラゼネカの肺がん治療薬「タグリッソ」。抗がん剤がトップ3を独占しました。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]

「キイトルーダ」13%減もトップ維持

2020年度に国内医療用医薬品売上高でトップとなったのは、MSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」。薬価ベースで前年度から12.9%減となったものの、1183億円を売り上げて19年度に続いて首位を維持しました。

2位は988億円を売り上げた小野薬品工業の同「オプジーボ」。昨年2月に承認を取得した食道がんでの使用が拡大し、前年から13.2%の増加となりました。3位はアストラゼネカの肺がん治療薬「タグリッソ」で、売上高は951億円(前年比10.8%増)。EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの一次治療では、80%超のシェアを獲得しているといいます。

「タケキャブ」が「ネキシウム」を抜いて薬効内トップに

オプジーボ、タグリッソ以外に上位20品目で売上高が前年度から2ケタ増となったのは、4位の武田薬品工業の消化性潰瘍治療薬「タケキャブ」(833億円、15.5%増)と20位のアステラス製薬の前立腺がん治療薬「イクスタンジ」(402億円、12.4%増)。IQVIAの市場統計によると、タケキャブは薬価ベースで1000億円を突破しており、第一三共の消化性潰瘍治療薬「ネキシウム」を抜いて薬効内でトップとなりました。

一方、昨年度2位だった疼痛治療薬「リリカ」(ファイザー)は、昨年末に後発品が参入し、トップ10圏外に。同3位の「アバスチン」(中外製薬)もバイオシミラーの影響で14.7%減の815億円と売り上げを落とし、6位に順位を下げました。

このほか、トップ20で昨年から売り上げを落としたのは、関節リウマチ治療薬「レミケード」(田辺三菱製薬)や、大塚製薬の抗てんかん薬「イーケプラ」、免疫抑制剤「プログラフ」(アステラス製薬)など。レミケードは454億円(15.0%減)、イーケプラは428億円(8.4%減)、プログラフは407億円(8.1%減)となりました。

「タリージェ」が2.6倍に、「ベオーバ」「レルミナ」長期処方解禁で伸長

集計した182品目のうち、前年からの増加率が最も大きかったのは、第一三共の疼痛治療薬「タリージェ」(157.6%増)でした。大日本住友製薬が19年11月にノバルティスファーマから販売を移管した糖尿病治療薬「エクア/エクメット」は、通年で売り上げを計上したことで134.1%増。杏林製薬の抗アレルギー薬「デザレックス」は、前年度に約11カ月の出荷停止があった反動で120.7%の大幅増となりました。

キッセイ薬品工業と杏林製薬が共同販売する過活動膀胱治療薬「ベオーバ」(18年11月発売)は、2019年12月の長期処方解禁で処方が急拡大。昨年5月から出荷調整を行っているものの、キッセイ薬品工業が120.5%増、杏林製薬が70.2%増となりました。118.3%増の「レルミナ」(あすか製薬)も、長期処方の解禁によって売り上げを伸ばしました。

売り上げの減少率が大きかったのは、第一三共のアルツハイマー型認知症治療薬「メマリー」(63.5%減)やアステラス製薬の疼痛治療薬「セレコックス」(61.6%減)、武田薬品工業のアルツハイマー型認知症治療薬「レミニール」(58.4%減)など。いずれも20年6月に後発医薬品が発売された製品で、メマリーとセレコックスにはオーソライズド・ジェネリック(AG)が発売されました。

[ランキング]年間売上高50億円以上の182品目を一気に

ここからは、2020年度に国内で50億円を売り上げた医療用医薬品182品目のランキングです。

【注意事項】

ランキングは▽国内製薬会社の21年3月期(20年12月期、21年2月期の企業もあり)▽外資系企業の業績発表資料(データ元はIQVIA)▽IQVIAの市場統計――などをもとに作成。集計対象は年間売上高が50億円以上の先発医薬品とバイオシミラー、オーソライズド・ジェネリック。それ以外の後発医薬品は除外していますが、一部後発品と合算されている品目もあります。外資系企業の多くは国内の製品売上高を公表しておらず、ランキングに反映されていない品目もあります。薬価ベースで売り上げを算出している製品は、そうでない製品(医薬品卸への販売額で算出)に比べて売上高が高めに出る傾向にあります。

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出典

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