昆虫の生命力にじむ標本オブジェ 津山の小枝さん、勝央で展示会

コガネムシやチョウの標本を組み合わせたオブジェと小枝さん

 昆虫標本や標本を組み合わせて作ったオブジェの展示会が、岡山県勝央町勝間田の勝央美術文学館で開かれている。5月7日まで。

 昆虫標本アーティストの小枝正和さん(51)=津山市=が約200点を出品。階段にコガネムシを並べ、段の途中に羽が鮮やかな青色のモルフォチョウなどを飾った作品は、コガネムシを人間、チョウを人生で出会う人に見立てており、迷いつつも支えられながら目標を目指す人生を表現したという。

 小枝さんは2017年に交通事故に遭い意識不明の重体になった。入院中、表は美しいが裏は擬態のため茶色の羽を持ったモルフォチョウに生命力を感じ、退院後に標本収集に没頭した。「作品から人生の困難に立ち向かう大切さを感じてほしい」と話している。

 開館は午前10時~午後6時(入館は同5時半まで)。入場無料。月曜休館。

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