首相襲撃後も「うな丼食べた」 谷国家公安委員長が失言

谷公一国家公安委員長

 谷公一国家公安委員長は25日の自民党議員のパーティーで、岸田文雄首相が訪れた衆院和歌山1区補欠選挙の応援演説会場に爆発物が投げ込まれ、襲撃された事件を巡り、視察先で警察庁から連絡を受けた後も「うな丼をしっかり食べた」とあいさつした。治安対策担当閣僚による失言として、批判を浴びそうだ。

 谷氏は5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の警備責任者でもある。

 パーティーでは、事件のあった4月15日は、兼務する防災担当相として南海トラフ地震の被災地と想定される高知県を視察中だったと説明。「おいしいうな丼を食べられると楽しみにしていた。これから食べようという時に、警察庁から電話があった」と語った。

 閣僚らの発言を巡っては、昨年11月に当時の葉梨康弘法相が「法相は死刑執行のはんこを押した時だけニュースになる地味な役職」と述べ、辞任した。今年2月には首相秘書官がLGBTなど性的少数者に関し「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」と言及し、更迭された。

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