5月20日に幕を開けるサッカーの県高校総体。今大会は実力が拮抗(きっこう)し、熱い戦いが繰り広げられそうだ。その中心となるチームはどこか。優勝候補となりそうな高校をピックアップして分析し、主将や主力選手に意気込みを聞いた。
第2回は県高校新人大会で優勝し、県高校総体では6年ぶりの優勝を目指す柳ケ浦を紹介する。
昨年度の主な成績
高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 6位
県高校新人大会 優勝
全国高校選手権県予選 3回戦敗退
県高校総体 ベスト8
新チームになった最初の公式大会となる県高校新人大会では、6試合無失点で優勝したが、その後は苦難の連続だ。九州新人では複数失点を喫し、春先にはけが人や体調不良者が続出した。まとまってチーム練習ができず、組織的な守備のテコ入れができずにいる。しかし、有門寿監督は「今は多くの選手を試す時期。骨格はある程度できているが、チームとしてのピークは大会までに間に合わせればいい」と部内競争を優先する。
4月に新1年生が加わり80人余りとなったチームは、トップ、セカンド、サード、1年生と4チームで構成し、毎週メンバーを入れ替えている。曽根虎大郎(3年)は、「新人大会で試合に出たからといってメンバー入りが保証されているわけではない。下級生の突き上げを感じるし、いい意味でライバル視している。緊張感を持って毎日の練習ができている」と話す。
トップチームは県総体に向けて、大型連休の対外試合で最終ラインからの攻撃の組み立てや守備の改善に取り組みながら、メンバー選考の佳境を迎える。有門監督は「新人大会の時とメンバーの半分は入れ替わると思うが、ここから一気にチーム力を高めたい」とプランを描く。県内4冠(新人大会、総体、全国選手権予選、リーグ戦)を目指すチームにとって、二つ目のタイトル奪取に向けて士気は高まっている。
主力選手が語る県総体のプラン
MF 曽根虎大郎(3年)
2005年9月6日生まれ、174cm、65kg、前所属チームは小倉南FC(福岡)
Q:県高校新人大会からの積み上げは?
九州新人その後の関西遠征で複数失点する試合が増え、OFAリーグでも改善できていない。失点するとチーム全体が下を向き、立て続けに失点するのは気持ちの問題。強い気持ちが必要だと感じている。攻撃は決定機をつくる回数が増えており、どれだけチャンスで決め切るかが課題だ。
Q:県高校総体で勝ち上がるために必要なことは?
チームの完成度を上げ、無失点で優勝したい。下級生の突き上げがあり、誰が出ても戦力が変わらないチームになっている。相手を圧倒して勝ちたい。
Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したい?
この2年間は優勝できず、先輩の負けて悔しそうな姿を見てきた。個人としては、この1年間はすべての大会で結果を出したい。タテ突破のドリブルからのクロスで決定機をつくり、得点も狙いたい。
(柚野真也)