月着陸船との通信確立できず成否は不明 民間月探査「HAKUTO-R」続報

株式会社ispaceは4月26日、同日未明に月面着陸を実施した月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)について、着陸後に通信が再確立できず、成否の確認ができていないことを明らかにしました。【2023年4月26日6時】

【▲ HAKUTO-Rミッション1の着陸シーケンスを示した図(Credit: ispace)】

HAKUTO-Rミッション1のランダーは2023年4月26日0時40分(日本時間・以下同様)に高度100kmの月周回軌道を離脱して着陸体制に入りました。軌道速度からの減速と姿勢制御を自律的に行うランダーは月面に対して横向きの姿勢から徐々に機体を起こしていき、1時間後の同日1時40分に「氷の海」の南東に位置するアトラス・クレーターに着陸する予定でした。

【▲ HAKUTO-Rミッション1ランダーの降下状況を示したシミュレーションCGと、着陸の様子を見守るispaceの袴田武史代表取締役ら。ispaceのライブ配信から(Credit: ispace)】

0時30分頃から始まったispaceのライブ配信では月の裏側から姿を現したランダーからのデータも随時表示されていましたが、着陸直前にランダーとの通信が途切れました。同社によれば月面着陸直前には通信が一時途切れる可能性があり、着陸の成否を確認するまでに少し時間がかかる可能性があるということでしたが、その後もランダーとの通信は確立できない状態が続いており、4月26日6時の時点でも着陸の成否は不明のままとなっています。

【▲ 2023年4月25日1時40分の着陸予定時刻から5分後、ランダーの状況確認を進めるispaceのミッションコントロールセンターの様子。ispaceのライブ配信から(Credit: ispace)】

HAKUTO-Rミッション1については新たな情報が発表され次第お伝えします。

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  • ispace \- 民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1月面着陸について

文/sorae編集部

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