〈動画あり〉カラスが電柱に営巣、停電に 見つけたら連絡を 東北電力ネットワーク

 春は野鳥の子育てシーズン。この時季はカラスが電柱や鉄塔などに巣を作ることが原因で停電被害も発生している。東北電力ネットワーク上越電力センターは20日、上越市大町2の同所で開いた報道機関との意見交換会で、管内の被害状況を公表。また、巣を見つけたときは連絡を呼び掛けている。
 同センターによると、管内で2022年度に撤去したカラスの巣は800~900個。本年度も19日時点で248個を撤去。このうち2件は実際に停電が発生した事案だった。

5日に長岡市で行われた巣の撤去作業の様子。除去の他、営巣防止装置の取り付けなどの対策も行っている(東北電力ネットワーク上越電力センター提供)

 主に春先に繁殖期を迎えるカラスは、電柱の上に巣を作ることがあり、使われる木の枝やハンガーなどの金属が充電部に触れることで停電が起きる。電気を通しやすい金属だけでなく、雨でぬれた木の枝、絶縁カバー内に差し込む枝なども停電につながるという。
 巣の撤去は、停電の危険がないものはそのまま見守る。「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」に基づき、年間に取り除いていい卵の数が決まっているため、全ては撤去できないという。
 同センターは電柱での営巣を見つけたら、親鳥を刺激しないよう近づかず、コールセンター(電0120・175・377=平日午前9時~午後5時、電0120・175・3666=24時間)へ連絡を呼び掛けている。◇
◇撤去作業の様子

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