3億円寄付無効と金沢医大を提訴 患者遺族「認知機能低下に便乗」

金沢地裁

 認知症の疑いがある患者に3億円の寄付をさせたのは公序良俗に反し無効だとして、患者の遺族3人が金沢医大(石川県内灘町)と主治医に、寄付金相当額の損害賠償を求め金沢地裁に提訴したことが26日、原告側代理人への取材で分かった。遺族は訴状で「家族に確認しないまま、認知機能の低下に乗じて非常識な金額を寄付させた」と主張している。

 金沢医大は「正当な手続きを経て寄付金を受け入れている。訴状が届いておらず、内容を確認してから対応したい」としている。

 原告は、東証プライム市場に上場する機械メーカー「渋谷工業」(金沢市)の社長だった渋谷弘利さんの妻と娘2人。

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