MSによるゲーム大手買収認めず 英国「クラウド市場の成長阻害」

米マイクロソフトのロゴと米アクティビジョン・ブリザードのゲームのキャラクター=2022年1月(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】日本の公正取引委員会に相当する英国の競争・市場庁(CMA)は26日、米マイクロソフト(MS)による米ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの買収計画を認めないと発表した。専用機がなくてもパソコンやスマートフォンなどで遊べるクラウドゲーム市場の成長を阻害する恐れがあると判断した。

 英メディアによると、買収成立には英米両国と欧州連合(EU)の当局による承認が必要で、MSは英側の決定に不服を申し立てる方針。

 MSはゲーム機「Xbox(エックスボックス)」シリーズを展開。クラウドゲームも手がけ、2022年1月に人気ゲーム「コール オブ デューティ」で知られるアクティビジョンを687億ドル(約9兆2千億円)で買収すると発表した。

 アクティビジョン買収を巡っては、米連邦取引委員会(FTC)が22年12月、独占禁止法(反トラスト法)に抵触するとして差し止めを求めて提訴した。一方、日本の公正取引委員会は今年3月、計画を承認したと発表した。

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