ELMS開幕戦バルセロナ4時間レースをレーシングチーム・ターキーが制す

 4月23日、スペイン・バルセロナのカタロニア・サーキットで2023年ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズの第1戦『バルセロナ4時間レース』が行われ、LMP2プロ/アマクラスにエントリーしたレーシングチーム・ターキーのオレカ07・ギブソン(サリ・ヨルック/チャーリー・イーストウッド/ルイ・デレトラズ)が勝利を飾った。

 レース残り15分、34号車俺オレカを駆るデレトラズは、デュケイン・チームのニール・ジャニを抜き去る決定的なオーバーテイクを演じた。ターン7で同胞のインを突いたデレトラズは、後半に予定外のピットストップをした後、猛烈な追い上げを見せ、逆転に成功した。

 TFスポーツがオペレートするターキーのマシンは、開幕戦の主導権を握っているように見えたが、レースコントロールは残り30分でマシンのテール部分の破損を理由にオレンジディスクを提示し、ピットで修復するよう命じていた。

 残り15分でのオーバーテイクの後、デレトラズはジャニの前を走り続け、ジャニの30号車のオレカに2.3秒差をつけてチェッカーフラッグを受けた。

 3位にはフランソワ・ペロード/ベン・バーニコート/マシュー・バキシビエール組AFコルセ83号車が入り、総合表彰台の3台中2台がプロ/アマエントリーとなった。

 クール・レーシングの37号車、アレクサンドル・コイニー/ニコラ・ラピエール/マルテ・ヤコブセンの3人は、総合4位となった。

 ヤコブセンはレース終盤にパニス・レーシングの65号車、ヨブ・バン・ウィタートをパスしてポジションを上げた。

 ホセ・マリア・ロペスがGTE車両との接触によりレース終盤にペナルティを受けたクール・レーシングの47号車は、7位にポジションを下げフィニッシュしている。

 また、佐藤万璃音も乗り込むユナイテッド・オートスポーツUSAの22号車は、10位となっている。

 LMP3クラスでは、トップでチェッカーを受けたレーシング・スピリット・オブ・レマンが、フルコースイエロー中のピットインがあったとしてレース後にペナルティを受けたため、クール・レーシング17号車リジェJS P320・ニッサンが繰り上がりで勝利を遂げた。

 LMGTEクラスでは、プトロン・コンペティションの16号車ポルシェ911 RSR-19(ライアン・ハードウィック/ザック・ロビション/アレッシオ・ピカリエッロ)がクラス優勝を飾った。

 木村武史が乗り込むケッセル・レーシングの57号車フェラーリ488 GTE Evoは、クラス7位でフィニッシュした。

 ELMSの次戦は、当初予定されていたイモラ戦がキャンセルとなったことから、7月16日にフランスのポール・リカールで行われるル・カステレ4時間レースとなる。

2023ELMS第1戦バルセロナを制したレーシングチーム・ターキー
LMP3クラスを制したクール・レーシングの17号車リジェJS P320・ニッサン
LMGTEクラスを制したプロトン・コンペティションの16号車ポルシェ911 RSR-19
佐藤万璃音も乗り込むユナイテッド・オートスポーツUSAの22号車オレカ07・ギブソン
木村武史が乗り込むケッセル・レーシングの57号車フェラーリ488 GTE Evo

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